Tera TermはWindows環境下でVPSサーバーに接続する時の定番ソフトウェアです。
しかし毎回接続時にホスト名(IPアドレス)やポート番号、ユーザー名、鍵ファイルの場所を指定するのは正直面倒。
そこでTera Termのマクロ機能を使って1クリックでVPSサーバーにログイン出来るようにしていきましょう!
- Tera Termのマクロ機能がわかる
- Tera Termのマクロ機能で簡単にログインできる
- .ttlファイルのサンプルダウンロードができる
Tera Termのマクロ機能とは?
マクロとは一言で言うと「どういう順番で実行するかを定義する」機能です。
通常Tera TermでVPSサーバーにログインしようとすると
- Tera Termを立ち上げる
- 接続先(ホスト名やIPアドレス)を指定する
- ポート番号を指定する
- OKボタンをクリックする
- ユーザー名を入力する
- パスワードを入力する
- 鍵ファイルを指定する
- OKをクリックして接続する
と、VPSの設定にもよりますが全部で8ステップをこなさなければいけません。
ぶっちゃけ非常に面倒です。
これを1クリックで全部行えるようにします。
Tera Termのマクロファイル.ttlを作成する
Tera Termにはインストール時標準でマクロ機能を提供するttpmacro.exeが含まれています。
.ttlというファイルを作成し、このttpmacro.exeで実行する事でマクロ機能が利用できるようになります!
.ttl
.ttlはTera Term Language(TTL)の頭文字を取った拡張子です。
TTLは自動ログイン等の色々なマクロ機能を実現出来ますが、とりあえずここでは初心者の方向けにコピペでOK!な感じで解説して行きます笑。
2種類の接続方法を解説しますが、両方共末尾にサンプルファイルへのリンクを貼っておきます。
コピペで不安な方はダウンロードして、1度テキストエディタ等で開いて変数部分だけ編集して使用して下さい。
.ttlファイルの作成
それではまずは.ttlファイルを作成していきましょう!
作成は簡単、Windowsのメモ帳でOKです。
ちなみに僕は使いやすいのでメモ帳代わりにNotepad++を使っていますが、出来る事は基本同じです。
ではメモ帳等のテキストエディタを開いて、以下の内容でファイルを作成していきます。
1~4行目のusername、password、hostname、keyfileはそれぞれ合ったものを入力します。
VPSのユーザー名 | t.yamada |
VPSのユーザーパスワード | abc123 |
VPSのホスト名orIPアドレス(:ポート番号) | example.com:51826 |
秘密鍵ファイルの場所 | Cドライブ直下のkeyフォルダの中のid_rsa |
VPS上の登録が上記のような感じだとしたら、
こんな風に書けばOKです!
セキュリティ重視、パスワードだけ入力方式
個人的にはこっちがオススメなんですがパスワードそのものをマクロファイルに書いてしまうのはどうかと思いますし、そもそもこの方式だとノートパソコンの場合落としてしまったら1クリックで誰でもログイン出来てしまいます。
という事で僕はパスワードのみを毎回入力するように設定しています。
.ttlファイルの中身は以下のような感じになります。
冒頭の変数passwdを消去して、keyfileの後にパスワード入力用のパスワードボックスを表示しています。
ここで入力したパスワードが後の接続時にpasswdとして代入され、接続できますよという流れですね。
一応接続ホストが間違っていないか確認の意味でダイアログにhostnameを、メッセージにユーザー名を表示しています。
この辺は適宜変えて頂く事が出来ますが、複数のVPSを管理するようになると間違い防止の為に表示させて確認するようにした方がヒューマンエラー防止になる(と思います笑)。
.ttlファイルをttpmacro.exeに紐づけ
.ttlファイルを作成したら今度はこの.ttlファイルダブルクリックした時にttpmacro.exeで実行するように紐づけていきます。
作成した.ttlファイルを右クリックしてプロパティをクリックするとこんな画面が出てくるので、プログラム欄の変更をクリックします。
開くためのアプリ選択画面になりますが、当然まだ未定義なのでありません。
その他のアプリをクリックします。
一番下までスクロールして、最初に「常にこのアプリを使って.ttlファイルを開く」にチェックを入れます(多分デフォルトでチェックがついてると思います)。
チェックを入れたら「このPCで別のアプリを探す」をクリックします。
(僕は既に定義づけしてしまってるんで一番上にTera Term Macro Interpreterと表示されてしまってるんですが、普通は出てきません・・・笑。)
後はteratermフォルダを探しますが、環境によってProgram FilesフォルダもしくはProgram Files(x86)フォルダどちらかにインストールされているはずです(恐らくデフォルトは(x86)の方)。
teratermフォルダが見つかったらその中にttpmacro.exeという名前のアプリケーションがあるので、ダブルクリックして設定します。
最終的にプロパティのプログラム欄に「Tera Term Macro Interpreter」が表示されていればOK!
適用してOKで完了です。
.ttlファイルを実行してみよう!
ではいよいよ.ttlファイルを実行してみましょう!
僕がオススメする方式で作った方はこんな画面が出てくるはずです。
左上に接続先のVPSホスト名が、ユーザー名:の後に設定したユーザー名がちゃんと表示されてますね。
パスワード入力して最終的にこの画面が表示されればばっちり完璧です!
これで一々ホスト名やポートを入力したり、秘密鍵ファイルを選んだりしなくてもよくなりました。
接続できない場合
残念ながら接続出来ない場合1個1個確認して行きましょう。
- そもそもマクロ未使用でログイン出来るか?
- コピペしたマクロファイルの内容に間違いはないか?
- マクロファイルのどこかで間違って文字やスペースを入力していないか?
- ttpmacro.exeを定義づけしたか(似たような名前のアプリがある)?
落ち着いてやり直せば問題無く接続出来ると思います!
ローカルセキュリティは意識しよう
先述したように、ノートPCの場合落としたり盗まれたりしてしまった場合ワンクリック方式だと不正に接続されてしまう恐れがあります。
またノートにしろデスクトップにしろ、不正なプログラムによってPCの中身が自由に閲覧されてしまったり中身をごっそり持っていかれてしまっては何の意味もありません。
VPS側だけではなく、ローカルのPC側もウイルスバスター やノートンのようなセキュリティソフトで保護する事は必須です。
VPSへの接続環境を用意する以上、ローカルPCのセキュリティも最大限意識しましょう。
マクロを使ってVPSに簡単接続を是非導入しよう
マクロ機能をTera Termに取り入れれば、.ttlファイルで簡単に接続が出来ます。
複数のVPSを管理するようになると、一々ホスト名やユーザー名なんかを覚えておくのも大変な作業。
自動化出来るところは少しでも自動化してしまって、本来の目的であるVPS上での作業やWebサイトの更新を快適に送れるようにしていきましょう!
複数のVPSを管理するようになったらこちらの記事の方法で管理をもっと便利にする方法があります。
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